スポンサーリンク

強皮症疑いの方が受診すべき診療科は?

全身性強皮症

 強皮症に当てはまる症状が見つかった場合、どの診療科に受診すればいいのでしょうか?
受診する診療科によっては、診断までに時間がかかりつらい思いをするかもしれません。
そこで今回は、強皮症を診察してくれる可能性のある診療科について紹介します。参考にしてみてください。

強皮症を診察してくれる病院は少ない

 まず、強皮症は指定難病です。

指定難病とは
「難病の患者に対する医療等に関する法律」(平成26年法律第50号)に基づき指定されている病気のことです。指定された難病は、治療方法の確立等に資するため患者データの収集を効率的に行い治療研究が推進されます。また、効果的な治療方法が確立されるまでの間、長期の療養による医療費の経済的な負担が大きい患者を支援してくれます。

2021年11月現在で338疾病が指定難病に指定されており、告示番号51に「全身性強皮症」とあります。
 効果的な治療法が確立されていない疾病がこれだけの数あることに驚きます。また、指定難病に指定されていない疾病も数多くあると聞きます。いち早く治療法が確立されることを願っています。

指定難病ということは、治療法が確立されていないためどの病院でも診察できるわけではありません。ざっくりいうと、大学病院などの大規模な病院でしか診られる先生がいません。

なぜ診療科を知っておく必要がある?

大規模病院で診察してらうには、

  1. 地域の中核病院に行き、大規模病院への紹介状を書いてもらう
  2. 大規模病院に直接行く

の2択しかありません。
結局は大規模病院に行かなければなりませんが、費用が異なってきますので2つ記載しました。

2の場合は、強皮症を診察してくれる医師が在籍しているのか、強皮症の専門医が在籍しているのか、診察している診療科は何なのか、診療日や診療時間を自分で調べなければなりません。

1の場合も、中核病院に行き大規模病院への紹介状を書いてほしいと伝えても、担当の医師がどの診療科宛に書いたらいいのかわからないといったことがあります。病院名だけだと受付に時間がかかることも予想されます。大規模病院だと融通が利かないことが多々ありますので、念のため事前に情報を持っていたほうがいいです。

よくある診療科

それでは、本題に入りましょう。よくある診療科を3つと、それ以外を1つ紹介します。

膠原病内科

 強皮症は膠原病の1つですので、一番連想されやすい診療科です。ただし、膠原病全般を対象としていますので強皮症の専門医がいるとは限りません。病院のホームページ等で強皮症専門医が在籍しているかは確認したほうがいいかもしれません。

リウマチ科

 「リウマチ」という言葉の通り、関節リウマチを専門とする診療科です。
しかし、関節リウマチと膠原病は同じ疾患なのでしょうか? 答えは否です。ただし近しい疾患と言えます。

関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れが生じる病気です。(関節リウマチ(RA)|一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR)) 
関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れが生じるという部分は膠原病も同じです。

近しい疾患のためリウマチ科でも診てもらえるのだと思います。ただし、こちらの場合も病院のホームページ等で強皮症専門医が在籍しているかは確認したほうがいいと思います。

皮膚科

 強皮症という疾患名に皮膚の「皮」という文字が使用されていることから、皮膚に症状が現れるということが推測できます。その通り、皮膚が突っ張ったり、傷から潰瘍(皮膚の壊死)ができてしまったりと、皮膚の症状が多いため皮膚科で診察されることがあります。

前の2科は広く膠原病を対象にしている病院が多いと思いますが、皮膚科の場合は強皮症専門医が在籍している可能性が高いです。

ただ、分業で診ていて、皮膚は皮膚科、内臓系は内科、という区分にしている病院もあります。
いずれの科においても専門医が在籍しているのかの確認は必須となりますね。

番外編:センター?

 大学病院等の大規模な病院では「センター」を設置しているところもあります。センターでは複数の診療科の医師が集まりチームで診られる体制を構築しています。
わざわざそのような体制にしているということですので、センターを設置している病院のほうが、強皮症に力を入れているといってもいいかもしれません。

まとめ

 指定難病である強皮症は診てくれる医師や診療科が限られます。どの病院に行っても診察してもらえるわけではないので、自分で調べることも必要になってきます。

今回は代表的な診療科を紹介しました。結局は、特定の診療科があるわけではないので、お近くの病院に強皮症専門医が在籍しているかどうか等を確認し、その医師がいる診療科に受診することになるかと思いますが、事前情報として捉えてもらえると幸いです。

コメント

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

タイトルとURLをコピーしました